毎年8月にはお盆があり、亡くなった方の魂がこの世に帰って来ると言われています。
特に新盆を迎える家族にとってはとても大切な日でもありますよね。
お盆の風習と言えば割と何処でも行っているのが盆踊りや送り火や迎え火などですが、
全国的ではないような風習もあることが分かりました。
特定の地域でしか行われていないお盆の風習の一部を調べてみました。
精霊流し(長崎県など)
さだまさしさんの曲でも一躍有名になった精霊流しは長崎県や、熊本県の一部の地域などでも行っているお盆の行事です。
毎年8月15日に行われているそうで、新盆を迎えた方が手作りの船を作り街を練り歩きます。
数年前にさだまさしさんのお父さんが亡くなった際に
丁度さださん家の手作りの船がテレビで取り上げられていたこともありました。
この船も特徴なのですが、驚くのは爆竹の音です。
お盆の時期に長崎では最も花火が売れるそうで、この日になると大量の爆竹を鳴らしまくります。
想像以上の音なので初めて目の当たりにした方は驚くかも知れませんが、
この爆竹を鳴らすことには魔除けの意味があるとのことです。
ろうそく貰い(北海道)
この風習は七夕に行う地域もあるそうですが、お盆の時期に行う地域もあるとのことです。
子供たちが「ローソク出せの歌」を歌いながら町を練り歩き、近所の人達にろうそくを貰うという変わった行事です。
歌詞はその地区により違い何パターンもあるとのことです。
ただ、現在はろうそくは火事になる危険性があるということで、
ろうそくではなくお菓子を配ったりする所が増えているとのことです。
お墓に昆布乗せ(岩手)
数年前にあるツイートがバズったことでも話題になりました。
岩手の方は全国区だと思っている方も少なくないようですが、
墓石にお盆になると昆布を乗せるという変わった風習があるそうです。
三陸地方と言えば海産物が豊富に取れる地域でもありますが、お供え物のような役割なのでしょうか。
具体的な理由は明らかにはなりませんでしたが
故人が昆布が好きな方であれば喜ばれていることでしょう。
じゃんがら念仏踊り(福島)
一部の地域ですが新盆を迎えた家に若者たちが
太鼓や鈴を叩きながら大きな声を出して歌いながらじゃんがらという念仏踊りをして供養してくれる風習があります。
男性が多いですが近年は女性も増えつつあります。
筆者の地元の行事で去年新盆だった為初めて間近で見たのですが、
お盆期間中は毎日何軒も回るとのことで若者たちは凄く汗だくになっていました。
体力がないと出来なさそうです。
因みにじゃんがらを踊るのはその地区ごとの若者が担当しています。
また、新盆の家だけではなく盆踊りの前座として披露されるのもよく見られます。
お砂盛(神奈川)
木の箱に砂を盛ってそこにお供え物をするという風習があるそうです。
そこには小さめの階段も付けてるのですが、
そこにご先祖様をお迎えする為の儀式になっているそうです。
あべ川餅をお供え(山梨)
あべ川餅と言うと静岡県の銘菓です。
それなのに山梨でお盆にあべ川餅をお供えする風習があるというのは珍しいですよね。
その理由ですが、元々山梨では行事の度にお持ちを食べる風習があるそうで、
山梨の場合は黒蜜を使った物を備えるのだそうです。
しかし信玄餅が有名な山梨であべ川餅というのが不思議です。
地蔵盆(近畿地方の広い地域)
お盆の時期からは少し遅れるのですが、
子供が主役のお盆の行事として近畿地方で幅広く行われているのが地蔵盆とうものです。
8月23日くらいに行われることが多いとのことです。
子供達の手によりお地蔵様をキレイにしてお供えをして、子供さんの名前の書かれた灯提灯なども用意するというとです。
何の為に行うのかと言うと、お地蔵様を大事にすることにより子供達の無病息災を願うとのことです。
また、これと同時に縁日が開催されたりすることも多いとのことです。
カラフルな灯篭飾り(広島)
盆灯篭という風習があるようで、広島はその灯篭がカラフルであるということで注目を浴びているようです。
登録は白い物とカラフルな物があるそうで、新盆の方は白い灯篭を飾るそうです。
それ以外の方はカラフルな灯篭を飾るとのことです。
お盆が近くなると当たり前のようにお店で販売されるようになるとのことで一般化されているのが分かります。
はっきりとして由来は不明なようですが、
子供を亡くした夫婦が亡くなった子供の為に手造りの灯篭をお供えした説があるそうです。
ちなみにこのご夫婦は紙屋さんをされていたとのことで、灯篭も紙で出来ていますよね。
既に江戸時代の頃にはもう一般化されていたとのことです。
さいごに
今回調べてみたのはほんの一部の地域のお盆の風習ですが、
日本は広くまだまだ色々な地域差があるようです。
時代が変わっても、この風習がこれからも続くことを願いたいですね。