- 【狐の嫁入り】を見てはいけない理由
- 見るとどうなるのか
- 由来・意味・縁起
について紹介します。
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【狐の嫁入り】を見てはいけない理由
「狐の嫁入り」を見てはいけない理由は狐が人間に害を及ぼすから。
人間が「狐の嫁入り」を見ることは、狐が存在する神聖な領域を犯すことになります。
狐が怒ってその人に害を及ぼさないとも限りません。
そのため「狐の嫁入り」を見てはいけないのです。
また「狐の嫁入り」の行列に加わり死んでしまうとする説もあります。
徳島県では、狐火を「狐の葬式」と解釈し、死者が出る前兆としています。
さらに、遠くに、嫁入り行列の提灯の灯りが見えるので近づいてみると、
そこには灯りは無く、狐に化かされたと思ったという話もあります。
意味
「狐の嫁入り」と言えば「晴れているのに雨が降る状態」と答える人が多いのですが、
実は他にも意味があるのです。
「狐の嫁入り」には「狐火の群れ」と「天気雨」の意味があります。
嫁入り行列をする際の提灯の灯りを連想させる狐火の群れが「狐の嫁入り」です。
狐火の正体
これら狐火の正体は、土中のリンが自然発火したもの、
または農作物を害虫から守るための伝統行事の際の松明の灯りだとされています。
天気雨が降る原因
天気雨は、晴天なのに雨が降る気象現象で、以下の3つが発生の原因です。
・雨粒が地面に到達する前に雨雲が移動又は消滅したため
・小さな雲から雨が降ったため
・雨が強い横風で煽られたため
由来
「狐の嫁入り」の3つの由来を紹介します。
かつて「狐の嫁入り」は、多くの地方で目撃されてきており、いくつかの由来が伝承されています。
「狐火の群れ」
嫁入りの無い日の夜にも、提灯や松明のような灯りの行列が見られることがありました。
これは狐の嫁入り行列、あるいは狐が村人たちを化かしているものだと捉え
「狐の嫁入り」と呼ぶようになったのです。
「天気雨」(狐の掟説)
狐の世界では、人間に嫁入りの儀式を見られてはいけないという掟があります。
そのため雨を降らせて、人間が家の中に居るうちに嫁入りを済ませていたのです。
この言い伝えから「天気雨」のことを「狐の嫁入り」と呼ぶようになりました。
「天気雨」(生贄説)
とある美しい狐の娘が雨乞いの生贄に選ばれますが、逃げることを拒み、愛する青年と結婚しました。
しばらくして狐の娘は生贄にされてしまったのですが、その時、晴天にもかかわらず大雨が降ってきたのです。
この伝説も「天気雨」を「狐の嫁入り」と呼ぶようになった由来のひとつです。
縁起
「狐の嫁入り」には縁起が良いとされる理由があります。
考え方は各地方によって様々なのですが、
ここでは、縁起が良いとされる2つの理由を見てみましょう。
狐は五穀豊穣の神様の使いだから
稲荷神社の社頭には、一対の狐の石像が設置されていることが多いです。
狐は、五穀豊穣や商売繁盛などのご利益があるお稲荷さんの守護獣であり神様の使いなのです。
そのため「狐の嫁入り」は縁起が良いとされています。
狐火が多く発生すると豊作が期待されるから
狐火は土中のリンが自然発火したものです。
狐火がよく発生するということは、農作物の生育に不可欠なリンが土中に多く含まれていることを意味し、
豊作が期待されます。縁起が良いですね。
さいごに
1600年代以降より全国各地で「狐の嫁入り」にまつわる伝承が数多く残されています。
当時の人たちは「狐の嫁入り」に畏敬や畏怖の念を抱いていたからこそ
「狐の嫁入り」を見ると「何か悪いことが起きるのでは?」と不安になったのではないでしょうか。
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